出版事業部 ココ・パピラス
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私たちは日本語がおかしくなってて大変とか、
若年層の国語力の低下が心配だとか、
日本の純文学はいったいどうなってるんだとか、
そんなことを主張するつもりはぜんぜんありません。
ただ、「人間は今や、道具の道具になってしまった」と、
ナントカって人が言ってましたけど、
現代社会においては言葉もどんどん道具化しています。
猫も杓子も年賀状には無難なことしか書かないし、
通りいっぺんの台詞であいさつを済ませようとするし、
マスコミは何かっていうと定型句ばっかり使いたがるし、
ビジネス文書の陳腐さには本当に閉口させられます。
言葉というのはそのままでは何の意味もない記号ですけど、
人間の頭脳に取り込まれてフィードバックされることで、
イメージが具現化して新たな創造力を生み出します。
言葉は人類史における至高のコミュニケーションツールです。
その言葉をあやつる出版業界は、
かつては快い刺激やアリガタイ啓発を与えてくれる、
人間を道具じゃなくて1人の知的生命体へと戻してくれる、
時代の最先端へと人々を導く旗手的存在でした。
そーれが、いーつの間にかね、
広告主とパッパラ日本人の提灯持ちになりやがりました。
生きていく上でいちばん大切なことは何かってことが、
ちっともワカラナイ迷走する国に日本はなりました。
もちろん、私たちにそれを変えられるのだとは思いません。
でも、たとえ回り道でもいいからイイ土の畑に種を蒔いて、
世の中に蔓延する嘘っこコミュニケーションを撲滅する道を、
私たちは歩んでいきたいと思っているのです。
これに懲りずにココ・パピラスをよろしくお願い申し上げます。
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